
農業ゲームの勝ち方
こんにちは。全国で講演、セミナー研修など行っている 農業講演家の山下弘幸(やましたひろゆき)です。 農業歴35年。親元就農後、個人、法人の農業経営を経て 農業コンサルタントに転身し、 現在、新規農業者、若手農業者、企業農業参入支援などをしています。 具体的には、稼げる農業を実現する ”1歩先行く農業者”のオンラインコミュニティ 「農業ビジネススクール(農ビジ会)」を主催し 全国200名の農業者と毎月勉強会や情報交流を行っています。 また、定期的に更新しているyoutube(農テラスチャンネル)では 全国の農業者へ「農業経営・農業ビジネス」の最新情報をお届けしています。 さて、今回の山下弘幸農ビジコラムテーマは農業ゲームの勝ち方 山下さん。私、出荷部会を辞めようと思うんですけど。 え?なぜですか?頑張っていたじゃないですか? っていうか、辞めた後、どうするんですか? 農家の悩みは計り知れない。 就農して36年。ずーっと農業はどうやれば儲かるのだろうって考え続けてきた。 どうやれば農業で幸せに暮らせるんだろう?ってずーっと考えてきた。 その結果、ひとつの答えにたどり着いた。 それは『農業から離れる』ことだった。 農業から離れるといっても離農するという意味ではない。あくまで「農業はこうあるべき」という「囚われ」から離れるということ。 私たち農家は知らず知らずのうちに「農業」に囚われている。ちょっと意味が分りづらいかもしれませんが、とにかく農業をやっている人は「こうあるべき」「こうでなければいけない」と思い込んでいることがたくさんあるようです。 例えば作型ひとつとってもそうです。促成栽培やら班促成栽培、雨よけ栽培など40年前に農大で習った作型は今の気候にはそぐいません。だけど自分だけ作型を変えるわけにはいかないのです。 なぜなら、共同出荷部会に所属しているから。部会は同じ品種、同じ施肥、同じ作型で同じような栽培をするのが基本。同じJA○○、○○部会という同じブランドで出荷するからです。 農家の悩み「自分の思い通りにいかない」 山下先生、うちの部会はなかなか思い通りにいかないんですよ。 夏秋トマトで有名なある部会に属する48歳男性農家。この方は15年前に新規就農し部会に入った。トマトづくりもそこで学び、去年は部会内で一番収量が多かった。...