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頑張る若手農家のための「良い出会いを引き寄せる方法」

頑張る若手農家のための「良い出会いを引き寄せる方法」

今回のテーマは「良い出会いを引き寄せる方法」   最近ふと振り返ることがあります。 「なぜ、自分のまわりには“後にトップになる人”が多かったのか?」と。   20代の頃は、まだ社会のことなんてよく分かっていない時期でした。 フラフラして、親の農業を手伝ったり、飲み屋でバイトしたり。 当時、1店舗しかなかったその飲食店は、いまや熊本で数店舗展開し、 コロナ禍でもつぶれず、地域ナンバーワンの人気店になっています。   その後働いていたリサイクル会社やイベント会社も、 当時は小さな組織でしたが、いまでは地元のトップ企業に成長しました。   農業に本腰を入れ始めてから出会った先輩農家は、 “日本でも指折り”と言われるほどの人気生産者になっています。   将来の夢を語り合っていた、2つ上の先輩。 「いつか大物になる」と本気で言っていたその方は、 本当に国会議員になりました。   そして37歳のときにコラボした農業ベンチャー企業。 当時は風が吹いたら飛ばされそうな弱小企業でしたが、 今では業界ナンバーワンの存在です。   なぜだろう? どうしてこんなに“伸びる人たち”と出会うことができたのか。   ■ なぜ「良い出会い」を引き寄せてきたのか?  ...

人手不足の正体と、その解決法

人手不足の正体と、その解決法

農家の脳を耕す農業講演家の山下弘幸です。農業歴36年、 稼げる農家を全国に。 農業、農村の課題と対策を分かりやすく解説しています。 今回のテーマは「人手不足の正体と、その解決法」 今、あらゆる業界で「人手不足」が問題になっています。 今日の新聞でも、飲食店が人手不足により閉店したという記事が出ていました。 もちろん農業も例外ではありません。しかし、この“人手不足”という言葉は、ひとつの現象に見えて、その内実はまったく違う2つの不足が混在しています。   ひとつは、単純に“現場で動いてくれる人が足りない”という不足。 もうひとつは、“判断し、現場を回せる人が足りない”という不足です。   この2種類が混ざって議論されているため、問題は複雑化し、対策が的外れになりやすいのです。   ■あなたはどっち?農業で起きている「2つの人手不足」   農家の現場では、まず「ワーカー不足」があります。 草取り、収穫、選別、運搬といった作業を担う人がいない。   同時に、「任せられる人が育たない」という悩みも深刻です。 判断できる人がいない。自分の代わりに現場を回せる人がいない。 その結果、経営者はいつまでも現場に張り付き、離れられなくなる。   実際、私自身も家業の農業をやっていた頃、 一番つらかったのは「現場を離れられない働き方」でした。 天候の急変やトラブルに備えるため、誰かが必ず畑に残らなければならない。 休める日でも心が休まらない—そんな生活を一生つづけなければいけないのか。 正直なところこういう農業が好きになれませんでした。   もしかしたら今の担い手不足や後継者不足は、まさにこの “離れられない働き方”...

変わりたいのに、動けないあなたへ

変わりたいのに、動けないあなたへ

「自分を変えたい」と思ったことはありますか? でも実際には変わって、思っているよりずっと難しいんです。   今日のテーマは「変わりたいのに、動かないあなたへ。」   農業にもある、「見えない壁」を越える方法について。 勇気を出して越えた人だけが、次の景色を見られる。というお話です。   私は今、「農業経営塾」という場で、若手農家のマインドシフトをサポートしています。テーマは「営農」から「経営」へ。   ほとんどの農家は「営農」というスタイルで生きています。   地域に合わせ、昔ながらのやり方、慣れ、価値観で、毎日まじめに農業を続けています。 だけど、そこから一歩抜け出して農家から「経営者」に進むには、 「見えない壁」を越えられないのです。   この壁の正体は「恐れ」と「孤独」です。 そして、それを乗り越えるには、学びと勇気が必要なのです。   ■ 「営農」こそが主流。でも主流が正しいというのは限定的ではない。   この「営農」は存続しても農業はできます。 実際、ほとんどの農家はこのスタイルでやっています。   地域のやり方に思いを馳せ、昔ながらの方法で、周りに合わせながら作り、出荷し、暮らしていきます。 これは一時的にではありません。   しかし、それが「主流=正しい」とされている空気が、今の農業界を窮屈にしているように感じます。 「世の中の大半がそうだから正しい」...

気楽な農業ライフのはずが、いつの間にか「ストレス3倍に

気楽な農業ライフのはずが、いつの間にか「ストレス3倍に

今日のテーマは 気楽な農業ライフのはずが、いつの間にか「ストレス3倍に」 ~家族経営から雇用型へ変わるときのリアルな壁~ 「自然の中で、自分のペースで働けたら…」 「人間関係に悩まない生活がしたい…」 そんな想いから、農業という選択肢を夢見る人が増えています。 特に、都市部のビジネスパーソンにとっては、土に触れ、季節とともに暮らす生き方は、まるで別世界のように魅力的に映ります。   でも、そんな「理想の農業ライフ」を実現しようと踏み出したとき、多くの人が諦めるのが「経営者の壁」です。これは現役の若手農家にもよく見られます。     理想の農業像はこんな感じ 多くの人が思い描く農業ライフは、こんな感じかもしれません。   自宅のすぐそばの畑で、夫婦2人で朝から収穫作業 昼には家で手作りのランチを食べて、午後は出荷準備 忙しいときだけ近所のパートさんが手伝いに来てくれる 作品ができたら、SNSでお客さんに直接販売   夫婦でこぢんまり、自分たちで時間をハンドリングし、自分たちの生活を設計する。 誰かに指示されるわけでもなく、満員電車に振られることもなく、自然とともに生きる。   これは、確かに「憧れの暮らし」ですし、ある意味で本質的な幸福の形かもしれません。   でも――   このスタイルで農業を成立させるのは、実はとても難しいのです。   成立理想しないと、現実の境界線  ...

人を使うのが上手な人ほど、人を使っていない

人を使うのが上手な人ほど、人を使っていない

稼げる農業をわかりやすく。 農業講演家の山下弘幸です。 さて、今回のテーマは 「人を使うのが上手な人ほど、人を使っていない」 家を出てから「あ、鍵忘れた!」と気づいたとき、 すぐに「カギ、取ってきて」と頼める人と、 黙って自分で取りに戻る人がいます。   どちらが正しいという話ではありません。 けれど、この違いに「人を使うのが上手な人」と「使われるのが上手な人」の特徴が表れます。   人を使う?使われる?日常に潜む違い 会社で部下を使う立場の人や自営業で人を雇う立場の人は誰でも1度は思うはずです。 人を使うのが上手になりたい・・・   私は人を使うのがとても苦手です。どちらかと言えば人から使われる方が好き。というか 楽だと感じてしまいます。 けれど、きっと同じように感じている方も多いのではないでしょうか。   そこで、なぜ?人を使うのが上手な人と使われる方が楽な人がいるのか私なりに考えてみました。 結論は姉弟が関係しているのではという仮説にたどり着きました。   兄弟構成と「使う力」「使われる力」 たとえば兄弟構成でも、長男は自然と人を動かす側の経験を積み、 弟や妹は動かされる側を経験します。 私は3人姉弟の末っ子長男。つまり二人の姉がいます。 ご想像通り、姉たちに使われてきたので、使われ慣れています。 でも、一人っ子とか年が離れすぎている兄弟とかはこの法則が当てはまりません。   他にも人を使うことが自然と身についた人もいます。...

自由になるほど、不安になる?

自由になるほど、不安になる?

農業,農村課題を経験と知恵でサポートする 農業戦略家の山下弘幸です。 さて、今回のテーマは 「自由になるほど、不安になる?」 私はこれまで多くの人に「農業を始めた方がいい」と伝えてきました。 農業を始める人を応援し、支援するのが私の仕事です。   しかし最近つくづく思うのです。 農業を“始める”前に、まず“関わってみる”ことが大事なのではないかと。   つまり、独立して農業を始めようとしているのなら、 「ちょっと待ってください」。 それよりも「違う形で農業に関わる方法がありますよ」というのが、今回の話です。   農業ベンチャーに入って気づいた“自由”の現実   この考えは、私がかつて農業ベンチャー企業に入った経験から生まれました。 当時の私は「農業をビジネスとしてどう成り立たせるか」を探している最中。 現場に入って初めて、“働く”ということの構造が見えてきたのです。   農業ベンチャーに入って驚いたのは、想像以上に“人間的”な仕事だということ。 作物を育てる以上に、チームを育て、売上を作り、経営を守る。 そこに必要なのは技術ではなく、判断力と責任感でした。   離農と再挑戦   私は37歳のとき、実家の農業を畳みました。 農業の世界ではそれを「離農」と言います。   離農すると、近所ではすぐに噂が広まります。...