【脳を耕すメールマガジン】今週のテーマ「好きを仕事にする極意」

【脳を耕すメールマガジン】今週のテーマ「好きを仕事にする極意」

「好きを仕事にする極意」について。

さて、あなたは今の仕事は好きですか?

 

農業やっている方は、

本当に農業が好きでやっていますか?

 

多くの方は、

「もちろんです、

農業は好きだからやっています」

 

そう答えるでしょう。

 

今回は、農業が好きと言う前に、

自分が農業の何が好きかを

知ってほしい。

 

それだけで農業の未来は変わります。

というお話です。

 

農業は大変だけど、

「農業は好きだから」

という答える方に。

 

ちょっと待ってほしいんです。

 

農業にもいろいろあります

 

畑で作物を育てる栽培作業、

収穫したものをどう売るかの販売戦略、

地域の人たちとつながる

コミュニティ活動、

トラクターや機械を動かす操作の楽しさ、

収穫物を運ぶ物流の仕事、

データを取って

分析して改善していく作業。

これ、全部農業です。

 

「農業が好き」という言葉の中に、

これだけのものが詰まっています。

自分がどれに引っかかっているのか、

案外わかっていない人が多いのです。

 

では、サッカーで考えてみましょう。

 

ワールドカップを熱心に見ている人が

いますよね。

 

でも日本代表が負けた途端、

誰もサッカーの話をしなくなる。

 

果たして、

その人は本当にサッカーが

好きなんでしょうか。

 

違います。

 

日本を応援することが

好きだっただけです。

 

サッカーそのものへの愛着は、

実はそこにはなかった。

 

バイクが好きだという人も同じです。

 

バイクに乗ること自体が

好きなのか、

 

仲間と一緒にツーリングに行くのが

好きなのか、

 

走っているときに体に当たる風が

好きなのか。

 

全部「バイクが好き」という

一言に括られているけれど、

 

ツボはまったく違う。

 

農業も同じことが言えます。

私の場合、はっきりしています。

 

農業は儲かるから好きでした。

 

農業で稼げる、経営として成り立つ、

そこが一番のツボでした。

 

これを言うと驚かれることがあります。

 

農業への愛みたいなものを

期待されていることが多いので。

でも私はそこに嘘をつきたくない。

 

農業は儲かるから好き。

 

それが

私の農業への向き合い方の出発点でした。

 

一方で、儲からなくてもいいから

農業をやり続けたいという人もいます。

 

社会はそれを「良いこと」として扱います。

 

農地を守る、地域を守る、食を守る。

そういう文脈で語られることが多い。

別に悪いことじゃないんです。

 

気持ちはわかる。

 

でも、その人たちを支援するために、

どれだけの人と、予算と、時間が

注がれているかを考えると、

少し立ち止まって考えてほしいんです。

 

好きこそものの上手なれ、

ということわざがあります。

栽培が本当に好きな人は、

自然と勉強します。

 

なんでこの作物がうまく育たないんだろうと

調べます。

 

収量が上がり、品質が上がり、

結果として収益も上がっていく。

好きが推進力になって、

実力と経営が育っていきます。

 

でも、

農業には理不尽な現実があります。

 

規模を広げやすい地域と、

そうでない地域があります。

 

肥沃な農地が多い地域もあれば、

掘れば石がゴロゴロ出てくる

農地しかない地域もある。

 

夏は猛烈に暑くて冬は雪で動けない地域、

夏しか作れない地域、

逆に冬しか作れない地域。

これは努力でどうにかなる話では

ありません。

 

いくら農業が好きでも、

自分の「好き」のツボを知らないまま

条件の厳しい地域で頑張ると、

 

できる地域の農家の三倍以上の

苦労をすることになります。

 

それでも続けられるのは、

応援してくれる人がいるからです。

支援制度があるから、

補助金があるから、

地域の期待があるから、

 

だからやめられない。

 

ここで起きることがあります。

 

自分は農業という

 

大事なことをやっているんだ、

という感覚が生まれてくる。

 

周りが応援してくれるから、

その雰囲気に乗って続ける。

 

でも本当に農業が好きなのか、

自分でもよくわからないまま、

義務感で動き始める。

 

 

 

 

そうなると、

 

 

結局は続かないんです。

 

 

 

 

現実は甘くない。

 

儲からない、体はきつい、

天候に振り回される、

価格は自分で決められない。

 

それでも農業への純粋な愛情と覚悟が

あれば乗り越えられることもある。

 

でも「なんとなく好きかも」

「応援されているからやめられない」

という状態では、

 

ある日突然潮が引くように

農業から離れていきます。

 

サッカーの話に戻りますが、

日本代表が負けた途端に

 

誰もサッカーの話をしなくなるのと

同じ構造です。

 

本当にサッカーが好きな人は、

日本が負けても

来季のJリーグの話をしているし、

ワールドカップの

決勝リーグをチェックしている。

 

農業も同じで、本当に好きな人は、

儲からなかったとしても

「じゃあどうすれば儲かるか」を

考え続けます。

 

だから私は、儲かるから好きという

農家が増えてほしいと思っています。

 

それが不純だとは思わない。

むしろそのほうが健全です。

 

儲からないならどうすべきかを

真剣に考えるから。

 

売り方を変える、

品目を変える、規模を変える、

地域を変えることも含めて考える。

経営として農業を捉えているから、

問題に向き合えます。

そして、行動に移します。

 

ただ農業が好きだ、

農業をやり続けたい、

という農家が増えたところで、

 

経営の問題は解決しません。

農家の数は減っていきます。

 

現に今、減り続けています。

 

では何が変わればいいか。

 

自分の「好き」を知っている農家を

増やすことです。

 

栽培が好きな人は、

販売が上手な人と組めばいい

 

販売が好きな人は、

生産、栽培が好きな人と組めばいい

 

データが好きな人は、

農業ロジックを普及させればいい

 

地域のつながりが好きな人は、

政治家を目指し政策側で支援すればいい

 

自分の好きがわかれば自ずと

何を頑張れば良いかが見えてきます。

 

それらがうまく組み合わさった時、

農家は強くなります。

 

でも今のままだと、義務や責任、

社会的な使命感だけを燃料にしていては

 

その燃料は、

思っているより早く尽きてしまいます。

 

もし今、農業をやりたいと考えているなら、

一度だけ自分に聞いてみてください。

 

農業の何が好きなのか、と。

答えがはっきりしているほど、

 

長く続けられます。

 

答えがぼんやりしているなら、

まずそこを掘り下げることが先です。

 

農業の現場で経営をやってきた立場から

言えることがあります。

 

この「好きのツボ」を整理するだけで、

進むべき方向は

かなりはっきりしてくるのです。

 

農テラスでは日頃の活動で

この「好き」が何かを整理してきました。

 

自ずと、それらの農家は

活躍していくことになるのです。