農家の脳を耕す農業講演家の山下弘幸です。
農家を全国に。
農業、農村の課題と対策をわかりやすく解説しています。
選択のテーマ:男のロマンは女の不安

農業をやる男性は本当に真面目で頑張り屋が多い。
畑に出て汗をかき、肥料のこと、資材のこと、新しい技術のこと……
とにかく「農業が好きで一生懸命」な人ばかりです。
ところで——
その一生懸命さが、そのまま奥さんの「不安」に変わってしまうケースが意外と多いです。
■皆さんは不安になるのか?
①現場が「見えない」
最近は女性が袋詰めや出荷作業を担当することも多く、
畑で起きている細かい状況までは把握できません。
ただ、その努力が「正しいのかどうか」判断できない。
ここが不安の種になります。
②高い資材を買う姿を横で見るから
勉強会に参加した直後、
やったら高い肥料や高価な葉面散布剤を買ってきました。
農業男子としては「よし、投資だ!」とワクワクしている
。
「ねえ、本当にそれ必要なの?」
——これ、全国の農家の家庭で起きています(笑)
■でズレる「お金の夫婦感覚」
農家の多くは家族経営。
そして財布の決定権は夫が入っていることが多い。
奥さんは
「うちはどれくらい売れて、どれくらいお金がかかっているのか」
全体像を知らない日々が過ぎてしまう。
さらに家計や子育ては奥さんが担当し、
「必要な分だけもらう」というスタイルの家庭も多い
。
■ 山下家でも同じだった話
私自身も、昔は農業のことを妻に一切相談しませんでした。
理由は簡単で、
-
言っても反対される
-
面倒だから
-
ボンボン育ちで、反対されることに慣れていない
今思えば、完全に独裁型経営者の思考でした(笑)
■男側の「あるある」問題
当時の私は本気でこう思っていました。
「俺が畑で一番汗かいても頑張ってるんだ!
だから細かいこと言われる筋合いない!」
……これ、男気でも何でもなく、ただの「自分中心」です(笑)
「俺が稼いでるんだ」「忙しいんだ」
この呪文で家事も子どもの行事も妻任せ。
妻は言い返せない。
そして不安だけが積み重なっていきます。
■男は褒められたい生き物
度々、男性は奥さんに褒められて爆伸びします。
「すごいね」「頑張ってるね」
——この2行だけで、農家の男性は驚くほど働いています。
なんだかんだで男(私)は、
妻に褒めてもらいたいから頑張る部分があるのです。
ところで、そんな男性に限って言うと
「辛口の奥さん」とセットになっていることが多い(笑)
褒められたいのに、
褒められると調子に乗って褒め、
褒められしぼむ。
挑戦「男と女の永遠の難しさ」です。
■不安を消すための2つのポイント
では、妻の不安をなくし、機嫌良く過ごしてもらうにはどうすればいいのか?
① 経営をオープンにする(見える化)
売上・経費・投資の理由を共有するだけで不安は激減します。
ただし、正直に言います。
これ、男(私)はやりたくない。
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お金が余っていたら「もっと家計費ちょうだい」と言われる
-
お金がなければ「ねぇ、本当に大丈夫なの?」と逆に心配される
-
そして「自由にお金が使えなくなるのでは?」という男の本音の怖さもある
したがって現実的には…
②毎月、家計費を安定して預ける
これが最強の安心素材です。
私もこの方法をずっと採用しています。
給料は最高妻に渡し、私の買い物は私が別で稼いだ分で購入する。
そして「生活の心配がない」という安心
がお互いの不安を大きく減らしてくれる。
■総まとめ:ロマンと安心はセットで立つ
「男のロマン」は、
実は「女の不安」の上に書いています。
男性は頑張っているつもり。
でも女性からすれば、
「未来が見えない努力ほど怖いものはない」。
農業はの共同経営。
男のロマンを応援してもらうには、
まずは家族の安心という土台をつくることが必要です。
そして女性の本音はこうです。
「あなたの夢を否定したいんじゃない。
ただ、私たちの生活だけは守ってほしいの。」
逆に男性の本音はこう。
「夢を追いかけてくれます。応援してほしい。」
この二つは実は矛盾しません。
家計費と経営費を分けて管理するだけで、
お互いが歩み寄ることができます。
夫婦が同じ方向を向けば、農家の未来はもっとなる。
ロマンと安心、その両方が頑張って初めて本当の経営が進みます。
