今回の山下弘幸農ビジコラムテーマは
「ハンバーガー理論」で考える農家の雇用について
今回は雇用の話です。
結論から言うと、「雇った人にはメインの仕事をやらせる」 ことが成功の秘訣です。
農業には多くの作業がありますが、経営者がやるべき仕事と、雇用者がやるべき仕事を明確に分けることが重要です。
「ハンバーガー理論」で考える農業の仕事分担
農業の仕事をハンバーガーに例えてみましょう。
ハンバーガーには、上のバンズ、下のバンズ、パティ(ハンバーグ)、トマト、レタス、チーズが入っています。これを農業の仕事に当てはめると以下のようになります。
ハンバーグ(メインの仕事)
土作り、うね立て、マルチ張り、定植、潅水、除草、防除、収穫、選別、梱包、出荷など。
これは従業員やパート、アルバイトに任せるべき仕事です。
トマト(サポート作業)
施肥、土寄せ、支柱立て、交配作業、鉄火摘葉、収穫物の運搬、パック詰め、箱詰めなど。
これも可能な限り現場の作業者に任せるべき部分です。
レタス(機械作業)
トラクターでの耕起、マルチ張り機の操作、防除機の運転、収穫機、選果機、リフト操作など。これらは機械を扱える技術者に任せるべきです。
バンズ(管理・経営)
土作りのための肥料準備、土壌分析、定植の計画、労働力の確保、農薬の希釈管理、燃料の手配、出荷の段取り、受注・発注管理、請求書作成、帳簿管理など。
これらは経営者や管理者がやるべき仕事です。
さらに「チーズバーガー」にしてグレードアップ!
ハンバーガーにチーズを足すことで、農業経営をパワーアップさせる要素を加えられます。
チーズ(+αの仕事)
GAPや有機JASの認証取得
補助金申請
SNSでの情報発信
クラウドファンディングの活用
商談会やマルシェへの出展
これらの仕事は、農場のブランド価値を高め、売上を伸ばすために重要ですが、
社長がやるべき戦略的な仕事です。
社長がやるべき仕事 vs 任せるべき仕事
ここで重要なのが、「社長がやるべき仕事」と「任せるべき仕事」を明確に分けることです。
うまくいっていない農家は、社長自らがメインの仕事をやってしまい、本来やるべき管理業務が疎かになっています。
成功している農家は、メインの仕事を人に任せ、管理・計画・経営に集中しています。
まとめ
農業の仕事は、単純作業だけでなく、管理・経営・戦略も含まれます。
成功している農家は「ハンバーガー理論」を活用し、役割分担を明確にしていました。
自分の農場での仕事の分け方を見直してみてください。
そして、社長として本来やるべき仕事に時間を使いましょう。
今回の内容は動画で詳しく解説しています。是非ご参考ください。